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監督・脚本 シュエ・シャオルー(薛暁路)

監督・脚本 シュエ・シャオルー(薛暁路)
1989年から北京電影学院 映画・文学学科に在籍し、1993年の卒業後1996年まで、同学院の修士課程で脚本と映画理論を学ぶ。翌97年から98年までオーストラリアのシドニー工科大学でMBAを取得。1998年から2002年には、中国中央電視台(CCTV)の教育番組制作センターでディレクターとして従事した。2003年より現在まで、北京電影学院文学学科の副教授として修士指導教官を務める。 手掛けた映画脚本は、トゥアン・チーシュン監督「紫禁城奇恋」(94)、ウェン・ラン監督「和愛一起長大」(95)、チェン・カイコー監督『北京ヴァイオリン』(02)、ニン・ジンウー監督「奪子」(03)、スン・ティエ監督『北京の恋―四郎探母』(04)など。監督と共同脚本の『北京ヴァイオリン』は、サン・セバスチャン国際映画祭で最優秀監督賞と最優秀主演男優賞をダブル受賞するなど、各地で高い評価を得た。 テレビシリーズの企画や脚本も手掛け、代表作は、中国で初めて家庭内暴力を描きタイトルが流行語ともなった『知らない男と話をするな』(01)。他に「譲愛作主」(00)、「天堂鳥」(企画/01)、「浮華背後」(企画/02)、「迩在微笑我却哭了」(04)、「孝子」(06)を手掛けた。 本作で映画監督デビュー。第13回上海国際映画祭メディア賞部門にて作品賞と新人監督賞を受賞した。

感動の脚本を生み出した、14年間に渡る自閉症ボランティア。

感動の脚本を生み出した、
14年間に渡る自閉症ボランティア。

本作はシュエ・シャオルー監督が14年間続けた自閉症支援施設でのボランティア活動を元に生まれた。 1994年、北京電影学院の研究生だったシャオルーは、自閉症に関するインタビュー記事をきっかけに自閉症児の母であったティエン・ フイピン(田恵萍)と出会う。フイピンはその前年に国内で初めての自閉症児童を支援する民間施設、北京星星雨教育研究所を設立していた。この研究所の資金は、自閉症児の学費と社会保障から賄われていたが、労働条件の悪さにより、教員の流動も早く、20人の自閉症児を3人の教員が見ているなど問題を抱えていた。この状況を知った監督は、週2回、自閉症児の身の回りの世話から、食器洗いなどの手伝いを始めることになる。 1998年、北京電影学院を卒業し、中国中央電視台(CCTV)での職を得た監督は、ボランティア活動を研究所の映像資料の作成をはじめとした幅広い広報活動に移していくようになる。同じ頃、研究所では保護者による自宅での養育が重要だと考え、「自閉症児を預かり面倒を見る」ことに加え、「保護者の訓練」を始めていた。 多くの自閉症児は80年代生まれの一人っ子であり、保護者の自分亡き後残される子供への心配は切実な問題だ。シャオルーは、この現状に理解を深めて欲しいという想いから、本作の脚本を執筆。長年自閉症児と接してきた自分が監督するのがいいのではと初監督に挑戦した。

製作 ビル・コン(江志強)

製作 ビル・コン(江志強)
1953年香港生まれ。香港を代表するインディペンデント系映画会社エドコ・フイルムズの代表。初プロデュース作品は、東京国際映画祭とハワイ国際映画祭で作品賞を受賞したティエン・チュアンチュアン監督『青い凧』(93)。続くイム・ホー監督『息子の告発』(94)も、東京国際映画祭でグランプリと監督賞をW受賞した。2000年、企画・プロデュースしたアン・リー監督『グリーン・デスティニー』では、英国アカデミー賞やインディペンデント・スピリット・アワードを受賞。米アカデミー賞で10部門にノミネート、4部門で受賞を果たす快挙により、世界的な名声を得る。続いて、スン・チョウ監督『たまゆらの女(ひと)』(02)、ティエン・チュアンチュアン監督『春の惑い』(02)を手掛ける。2002年の、チャン・イーモウ監督『HERO』は、米アカデミー賞、ゴールデングローブ賞の外国語映画賞にノミネート。これはビル・コンとジェット・リーが始めてタッグを組んだ作品となった。チャン・イーモウ監督とは、米英アカデミー賞、ゴールデングローブ賞等多数ノミネートの『LOVERS』(04)、『単騎、千里を走る。』(05)、『王妃の紋章』(06)でも強い絆をみせる。2004年の、クァク・ジェヨン監督『僕の彼女を紹介します』は、韓国、香港、中国で同日公開をする初めての韓国映画となった。その他、ロニー・ユー監督、ジェット・リー主演『SPIRIT スピリット』(06)、ジェイ・チョウ監督・脚本・主演『言えない秘密』(07)等、話題作を数多くプロデュース。2008年のアン・リー監督『ラスト、コーション』は、ヴェネチア国際映画祭金獅子賞を獲得。近年では、チャン・イーモウ監督「三槍拍案驚奇」(09)、ユエン・ウーピン監督「蘇乞兒」(10)、アイヴィ・ホー監督「月満軒尼詩」(10)等を製作。

撮影 クリストファー・ドイル(杜可風)

撮影 クリストファー・ドイル(杜可風)
1952年、オーストラリア・シドニー生まれ。 18歳のときに故郷を離れ、世界を放浪し、様々な経験をした。1976年から台湾に住み、CM、TVドキュメンタリーなどの撮影を手掛ける。1983年、エドワード・ヤン監督『海辺の一日』(TV)で撮影監督デビューを果たす。その後、アジアを牽引する監督たちの作品に次々に参加。ウォン・カーウァイ監督の代表作『欲望の翼』(90)、『恋する惑星』(94)、『天使の涙』(95)、『ブエノスアイレス』(97)、『花様年華』(00)、『2046』(04)、『愛の神、エロス』(04/オムニバス「エロスの純愛~若き仕立屋の恋」)を手掛け、その他に、スタンリー・クワン監督『赤い薔薇 白い薔薇』(94)、チェン・カイコー監督『花の影』(96)、中国本土で記録的ヒットとなったチャン・イーモウ監督『HERO』(02)等。『花様年華』では、カンヌ国際映画祭技術大賞を受賞。1998年、ガス・ヴァン・サント監督がヒッチコック作品をリメイクした『サイコ』を撮影するためにハリウッドに一時滞在。2002年、初めてのオーストラリア映画、フィリップ・ノイス監督『裸足の1500マイル』を手掛け、同監督作では『愛の落日』(02)の撮影も担当した。その後、ペンエーグ・ラッタナルアーン監督『地球で最後のふたり』(02)、ジェームズ・アイヴォリー監督『上海の伯爵夫人』(05)に参加等。2005年には、浅野忠信主演『KUJAKU 孔雀』 で監督デビューを果たす。本作では脚本・撮影も担当した。2006年、18篇から成るオムニバス『パリ、ジュテーム』の一篇「ショワジー門」を監督・脚本。その他、M・ナイト・シャマラン監督『レディ・イン・ザ・ウォーター』(06)、ガス・ヴァン・サント監督『パラノイドパーク』(07)、ジム・ジャームッシュ監督『リミッツ・オブ・コントロール』(09)、ニール・ジョーダン監督「Ondine」(09)等の撮影を担当。その独特のカメラワークで、国際的に活躍している。 最近では、ファッションデザイナー、ドリス・ヴァン・ノッテンとのコラボレーションで、ラウド・ゲイト・ダンスシアターの撮影・編集を、その他ヨウジヤマモトのステージや、テキサス、フェイ・ウォン、シアター・ブルック、エア・サプライ、ツイ・ジェン、トニー・レオン、レスリー・チャンのミュージックビデオ等も手掛けている。

美術 イー・チュンマン(奚仲文)

美術 イー・チュンマン(奚仲文)
1974年に香港理工大学デザイン科を、1977年にニューヨークのパーソンズ・スクール・オブ・デザインを卒業後、数多くの香港映画、中国映画を手掛け、美術監督、衣装デザイン、メイクアップデザインで、台湾金馬奨、香港電影金像奨で多くの賞を獲得してきた。1998年の金城武、ケリー・チャンが共演した『アンナ・マデリーナ』、2000年の「小親親」では、 監督をつとめた。美術を手がけた主な映画作品は、ツイ・ハーク監督、ジェット・リー主演『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地黎明』(91)、ワイ・カーファイ監督『大陸英雄伝』(95)、ピーター・チャン監督『ラヴソング』(96)、『ウィンター・ソング』 (05)、ジングル・マ監督『東京攻略』(00)、チュー・イェンピン監督、ジェイ・チョウ主演『カンフー・ダンク!』(07)、チン・シウトン監督『エンプレス―運命の戦い―』(07)、ベ ニー・チャン監督『コネクテッド』(08)「新少林寺」(11)、ヴィンセント・コク監督「神 奇侠侶」等がある。 また衣装を手がけた、チャン・イーモウ監督『王妃の紋章』(06)では米アカデミー衣装デザイン賞にノミネート。その他、ピーター・チャン監督、ジェット・リー主演『ウォーロード/男たちの誓い』(07)でも衣装を担当した。その他、多くの音楽やダンス作品のディレクションも行っている。

編集 ウィリアム・チャン(張叔平)

編集 ウィリアム・チャン(張叔平)
1953年香港生まれ。ウォン・カーウァイ監督作品を数多く手掛け、プロダクションデザイナー、衣装デザイナー、編集者として世界的に活躍している。台湾金馬奨や香港電影金像奨の常連。ウォン・カーウァイ監督『いますぐ抱きしめたい』(88)、『欲望の翼』(90)、『恋する惑星』(94) 『天使の涙』(95)で美術を担当。1994年の『楽園の瑕』では、編集、美術、衣装を担当し、編集者としての地位も確立。同監督作『ブエノスアイレス』(97)では編集・美術を、『花様年華』(00)では、アソシエイト・プロデューサーにも名を連ね、編集、美術、衣装を担当し、クリストファー・ドイルと共に、カンヌ国際映画祭技術大賞を受賞した。その他、スタンリー・ク ワン監督『異邦人たち』(00)、『藍宇(らんゆー)情熱の嵐』(01)、スン・チョウ監督『たまゆらの女(ひと)』(02)、ウォン・カーウァイ監督『愛の神、エロス』(04/オムニバス「エロスの純愛~若き仕立屋の恋」)等。ウォン・カーウァイ監督『2046』(04)ではロサンゼルス映画批評家協会賞最優秀美術デザイン賞を受賞。以降、ジャン・チョン監督『愛さずにいられない』(05)、ベニー・チャン監督『ディバージェンス―運命の交差点―』(05)、ウォン・カーウァイ監督『マイ・ブルーベリー・ナイツ』(07)に参加。近作では、ベニー・チャン監督「全城戒備」(10)、ウォン・カーウァイ監督がイップマンを題材とした新作「一代宗師」(11)等がある。

編集 ヤン・ホンユー(楊紅雨)

編集 ヤン・ホンユー(楊紅雨)
1971年生まれ。多くの香港映画、中国映画の編集を担当。ジョン・ウー監督『レッドクリフ Part I』(08)、『レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦―』(09)といった大作から、中国社会を映し出したアン・ホイ監督『おばさんのポストモダン生活』(06/F)、ワン・シャオシュアイ監督『北京の自転車』(01)など、様々なタイプの作品を手掛ける技量を持つ。他に、『スパイシー・ラブスープ』(98)、『こころの湯』(99)、『胡同(フートン)のひまわり』(05)、ジャン・ウェンリー監督・出演「Lan」(09)、ウーラン・ターナ監督「The Warmest」(09)等。

音楽 久石譲

音楽 久石譲
1950年12月6日、長野県生まれ。国立音楽大学作曲科在学中にミニマルミュージックと出会い、現代音楽家として活動を始める。ムクワジュ・アンサンブル名義のアルバム「MKWAJU」(83)を発表、翌年の「INFORMATION」でソロとしての活動を本格化し、以後、ジャンルにとらわれない独自のアルバムの数々を発表している。 映画音楽家としては、『風の谷のナウシカ』(84)以降の宮崎駿監督作品のほか、『HANA-BI』(98)などの北野武監督作品、滝田洋二郎監督『おくりびと』(08)など、60本近い映画作品の音楽を担当し、数度にわたる日本アカデミー賞最優秀音楽賞をはじめ、数々の賞を与えられている。国外でも、『トンマッコルへようこそ』(05)では大韓民国映画大賞最優秀音楽賞、『おばさんのポストモダン生活』(06/F)では第27回香港電影金像奨最優秀音楽賞を受賞。2001年には、自ら監督・音楽・共同脚本を手がけた『Quartet カルテット』が、モントリオール映画祭のワールドシネマ部門正式招待作品に選ばれた。 毎年ピアノソロや、アンサンブル、オーケストラといった様々な演奏活動も行っており、2009年からは指揮者としても本格的に始動した。主な著書に《感動をつくれますか?》(2006年刊・角川oneテーマ21)、《久石譲35mm日記》(2007年刊・宝島社)、そして解剖学者・養老孟司氏との対談本《耳で考えるー脳は名曲を欲する》(2009年刊・角川oneテーマ21)がある。

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