サン・ジャックへの道:フッターイメージ
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解説
笑いと涙で現笑いと涙で現代人のストレスを吹き飛ばすハートウォーミングな人間賛歌の誕生!
解説:写真1
聖地サンティアゴ(サン・ジャック)まで、1500kmもの巡礼路を一緒に歩くこと…。それが遺産相続の条件と知らされて、無神論者の上に歩くことなど大嫌い、仲も険悪な3兄弟が、物欲の炎を燃やしつつ遥かなる旅路の第一歩を踏み出した。2ヶ月余りの長旅の連れとなるのは、母親のためにイスラムのメッカへ行くと思い込んでいるアラブ系少年やワケありな女性など。それぞれの事情を背負って歩き始めた彼らを待っているものは…?



世界遺産の巡礼路を舞台に感動と再生のドラマが幕をあける。
解説:写真2
『赤ちゃんに乾杯』や『女はみんな生きている』のコリーヌ・セロー監督が、美しい自然と文化遺産が溢れる巡礼路を舞台に、余計なものをそぎ落とした生身の人間同志の触れあいや心の動きを爽やかに描き出した感動作「サン・ジャックへの道」。さらにパワーアップしたちょっとイジワルであったかい監督セローのまなざしは人々の心を魅了し、フランスで起きている巡礼ブームに後押しもされ、本国で公開されるやスマッシュ・ヒットとなった。
まっすぐ続く一本道を、急勾配の道を、天候に関係なくひたすら自身の足で歩き続ける旅は人生そのもの。荷物は自分で背負わなくてはならないけれど、生きていく上で本当に必要なものなどそう多くはない。いつしかそんな前向きな気持ちになってくる。そして、終着点であるサンティアゴ・デ・コンポステーラにそびえる荘厳なる大聖堂、さらにはスペイン最西端の海の輝きを目にしたとき、映画を見る者は、ずっと一緒に歩いて来たような不思議な達成感に包まれる。一緒に笑って泣いた後、心は感動と元気に満たされ、みんなと離れがたい感情に心揺さぶられることだろう。

人種も地位も性別をも越えさらに大きくなった監督コリーヌ・セローの新たな視点。
解説:写真3
コリーヌ・セローの作品では、いつも主人公が想定外の状況に巻き込まれていくが、『サン・ジャックへの道』でも同様に主人公達は想定外で自分を変えてゆくことになる。コリーヌ・セローならではの女性の精神的たくましさの描写は健在だが、従来の作品と異なるのは、男女の対比や対立の構図から自由になっていることだ。これまでの作品で、“ダメ男”を笑いのめしてきたセローの辛辣な目は、今回、宗教の偏狭さや、人種差別など「他者を受容しない権威」に向けられる。対照的に、人間に向ける眼差しは、彼らのダメ人間ぶりを互いの毒舌セリフでコケにしてみせながらも、あくまで優しい。そして、身体感覚を忘れてしまったストレス社会に陥っている現代に生き方を模索するきっかけを与える映画を作り上げた。

スクリーンからマイナスイオンを送り出す実力派キャスト、スタッフ、そして音楽。
歩くというシンプルな行為が生み出す変化を見事に見せた実力派俳優陣に加え、フレッシュな俳優たちが賑やかな道中を彩る。息を呑むような絶景ばかりでなく、観客を楽しい巡礼の旅に誘い込むシュールな幻想シーンも見所のひとつで、エリック・ロメール監督の『グレースと侯爵』(01)を手がけたアントワーヌ・フォンテーヌが美術監督を務める。印象的な音楽を手がけたのはユーグ・ル・バール。生活音にハウスミュージックをミックスしたオリジナリティあふれる音楽センスが光っている。またオリジナル音楽を担当し、美しい歌声も披露しているマドレーヌ・ベッソンはセローの実の娘である。
また、バッハ、ラモー、ヘンデルのバロック音楽が穏やかになっていく心境に呼応していくように印象的に使われている。こうしたキャスト、撮影、美術、音楽が一体となって、絶大な癒し効果を生み出している。
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