シアター
Story
ローマの公立高校。
校長をつとめるジュリアーナは、「教師は学校内の教育だけすればいい」と
いう考えの持ち主だ。二学期に入り、「生徒にやる気を起こさせる!」という若き熱血漢ジョヴァンニが国語の補助教員としてやってくる。ジョヴァンニ
とは逆に、教育への情熱を失い「生徒はみんな頭が空っぽ」と嘆く美術史の
老教師フィオリートは、他の教員とも交流を持たずに孤立していた。

ジョヴァンニは4年F組を受け持つことに。クラスには、お調子者のチャッカや、授業中でもイヤホンをはずさないシルヴァーナ、どこか挑戦的なサフィラ、ルーマニアからの移民でクラス一番の優等生アダムなど個性豊かな生徒が揃っていた。
中でも素行不良の女子生徒アンジェラに、ジョヴァンニは手を焼く。しかしアンジェラの無関心や授業放棄は、最近父親が失業し、母親も亡くなったことが原因しているということを知ったジョヴァンニは、なんとかして彼女を支えようとする。
独り暮らしをするフィオリートは、かつての生徒だという女性エレナから電話を受ける。なぜ今頃になって? なんの為に? 不思議な気持ちになるフィオリートだったが、その後ふたたび電話をかけてくるエレナにフィオリートが応えることはなかった。留守番電話には、自分は近くの臨床検査室に勤めて
いて、会いたいというメッセージが残されていて…。

ジュリアーナ校長は、ある日体育館で寝袋にくるまっていた男子生徒エンリコをみつける。母子家庭に育ったこの生徒は、三日前から母親が失踪していた。咳がとまらないので病院につれていくと、呼吸器疾患で検査入院に。 天涯孤独の彼の世話を仕方なくみる羽目になるジュリアーナは、必要最低限の
ことをし、校長としての義務を果たすだけと言い切るのだが…。
そして二学期の終わりの日も近づき、3人はそれぞれある選択を迫られる。
脚本:ジュゼッペ・ビッチョーニ、フランチェスカ・マニエーリ 原題:II rosso e il blu 日本語字幕:岡本太郎
原案:「赤と青 ローマの教室でぼくらは」マルコ・ロドリ著(夏、晶文社刊行予定) 2012年/イタリア/イタリア語/101分/カラー/シネスコ/デジタル/ドルビーSRD
提供:朝日新聞社、NHKエンタープライズ、クレストインターナショナル/配給:クレストインターナショナル
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