映画 ポー川のひかり Staff

映画 ポー川のひかり Staff

ポー川のひかり:Staff
エルマンノ・オルミ ERMANNO OLMI監督・脚本 diretto e scritto
ポー川のひかり:Staff:エルマンノ・オルミ ERMANNO OLMI

1931年7月24日ベルガモ生まれ。父親は鉄道員で、1933年に家族でミラノに移り住む。ミラノ郊外の工場の労働者たちとベルガモの田舎町トレヴィーリオの農夫たちの世界の中で子供時代を送る。大戦終了後、エジソンに雇用され、水力発電所についての映画を撮る。続いて40作以上のドキュメンタリーを作る。

1959年に、村の夜警と都会の若い男性の間の友情を綴った「時は止まりぬ」(特)で初の長篇劇映画を発表。その後、ミラノから来た若い二人の男が初めての仕事で出会う困難と夢を描いた「就職」(特)は、1961年ヴェネチア国際映画祭でOCIC賞と批評家賞をダブル受賞のほか、国際的な映画祭で数々の賞に輝いた。続く「婚約者」(63/特)では、北からの労働力の流出により南イタリアの工業化が急速に発展した後の顛末を描き、 ドキュメンタリー出身の観察力に確かな演出をプラスしたこの3本は初期の傑作三部作として高い評価を得ている。1965年には、労働と環境問題から少し離れ、ロッド・スタイガーとアドルフォ・チェリ主演の映画 「E venne un uomo」を撮り、ローマ法王ヨハネ23世に捧げている。

1976年、オルミ一家(妻のロレンダ・デット、子供のファビオ、エリザベッタ、アンドレア)は、都会の生活よりも田舎の自然に囲まれる生活を選び、ミラノを離れアシアーゴ高原に移る。

1978年、ベルガモの農夫の生活を描いた珠玉の名作『木靴の樹』でカンヌ国際映画祭グランプリ(現在のパルム・ドール)を受賞。1982年、パオロ・ヴァルマラナとRAI(イタリア国営放送)の友人たち と一緒に、若い映画人に実践的な指導をするトレーニングコースを立ち上げる。 

1983年、劇映画 「どんどん歩いて行くうちに」(特)、ドキュメンタリー「Milano 83」を撮影。 1987年、充電期間を経て、再び映画監督として『偽りの晩餐』でヴェネチア国際映画祭に登場、銀獅子賞に輝いた。翌年、ヨーゼフ・ロートの原作を忠実に映画化した『聖なる酔っぱらいの伝説』でヴェネチア国際映画祭金獅子賞を受賞。数年後の1993年、「Il segreto del bosco vecchio」に続いて、聖書をテレビ映画として収めた「Genesi :La creazione e il Dilluvio」を撮る。

2001年、カンヌ国際映画祭に『ジョヴァンニ』を正式出品。ジョヴァンニ・メディチの最期を描いた本作は、荒廃した残虐性を目覚めさせる暴力的な世界についての考察を促すもので、イタリアでは大成功を収めた。 2005年、アッバス・キアロスタミとケン・ローチとのオムニバス映画『明日へのチケット』で瑞々しい一篇を撮る。

本作『ポー川のひかり』は自身最後の長篇劇映画とし、今後はドキュメンタリー映画を手がけていきたいと公言している。

ファビオ・オルミ FABIO OLMI撮影監督 direttore della fotografia

1963年ミラノ生まれ。エルマンノ・オルミ監督の息子。

1984年ごろから『タクシードライバー』、『レイジング・ブル』などの脚本を手がけるポール・シュレイダーの監督作『迷宮のヴェニス』(90/V)までカメラアシスタントを務める。サッカーのワールドカップのドキュメンタリーの撮影も手がけるほか、ミュージックビデオの製作にも携わる。 父、エルマンノの作品では、「Artigiani veneti」 (85)、『偽りの晩餐』(87)、『聖なる酔っぱらいの伝説』(88)、「Il segreto del bosco vecchio」(93)などにカメラアシスタントとして参加。撮影監督としては、「Lungo il fiume」(92)、「Genesi:La creazione e il Dilluvio」(94)、「Nella foresta」(95)、『明日へのチケット』(05)がある。『ジョヴァンニ』(01)では、撮影監督としてダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞受賞のほか、ヨーロピアン・フィルム・アワードなどにもノミネートされている。

ファビオ・ヴァッキ FABIO VACCHI音楽 musiche originali

1949年ボローニャ生まれ。

イタリアとアメリカで作曲を勉強し、若くしてヴェネチア・ビエンナーレで、デビューを飾る。クラウディオ・アバド、リッカルド・ムーティ、ズービン・メーター、チョン・ミョンフン、フィッシャー、ダニエル・ハーディング、マリナー、ベリオといった著名な指揮者の楽団と仕事をし、作曲の分野は演劇、シンフォニー、室内楽、映画、オペラなど多岐にわたる。

その才能は幅広く数々の栄光に輝くキャリアを持つが、映画では2001年 エルマンノ・オルミ監督『ジョヴァンニ』で、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞最優秀作曲賞に輝く。パトリス・シェロー監督『ガブリエル』(05/V)のために作った曲は、劇場産業連盟の作曲賞を受賞している。

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